「2004 亀戸の住宅」は、準工業地域という周辺環境から、考え、つくった。
建物の外側という世界をはじめて意識した。
「2006 府中の住宅」は、建築を職業とする自分自身の家、つまり自邸。
家族を持ち、感じた事、亀戸の住宅で気づいた事を膨らませた住宅。
周辺環境から、社会環境へ。
建物から敷地へ、街路へ、街へ、社会と意識が広がり、
社会から、建物を考えることであった。
府中の住宅は、南と北にある2つの道路を2枚のコンクリート壁でつなぐ住宅。
この住宅の骨格は、そんな事から出来ている。
外側から考える事が建築的な手法となり、社会に対して建物をつくる。
この「府中の住宅」を発表した時、事務所名を「佐藤重徳アトリエ」から、
「佐藤重徳建築設計事務所」に改めた。