住宅の骨格8  「2008 大磯の住宅」

「2006 府中の住宅」は、
建物から敷地へ、街路へ、街へ、社会へと意識は広がり、
その意識が、2枚の壁という建物の骨格となった。
「外側から考える」を意識する事で「府中の住宅」は生まれた。

「大磯の住宅」は、意識的に「外側から考える」必要は無かった。

大磯には、海と山がある。
自然を楽しみながら、家族4人の日常を支える住宅をつくる事。

敷地に立った。
東からは、敷地を覆う木々がある。
残りの三方は、敷地を囲むように隣家がある。

そのような外側であっても、自然を感じる建物をつくりたい。

その気持ちの強さから、
南にある海に向かうわずかな隙間と、
隣家の屋根越しに見える山の存在を、すぐに見つけた。

「大磯の住宅」は、
自然への強い思いが、建築の骨格となり、
家族への思いを強く意識出来る建築につながった。